加藤滿
この頃テレビのCMに出てくるのが、健康に関するものが非常に多いように感じます。薬やサプリメント、器具などが出てくる。また、もう一つ多いのは、保険のCMです。このことは私たちが生活しているときに、何を大事にしているかを反映しているものではないでしょうか。
今日、法事に行って話が出るのは、病気など身体のことが多い。こういう病気にはこういうことが良く効くかなど皆さんよく知っておられます。歳を取って足腰が弱くならないように歩いたほうが良い、私は一日何キロ歩くとかいろいろ話が出てきます。
これほど健康に気を配るのは一体何故でしょうか。何か健康のためなら死んでもいいような風潮です。元気で長生きが良いことであるように日本中が躍起になってるように見えてきます。それはそれで良いのでしょうが、そのことが命を大事にしているかのような錯覚に陥っているような気がします。長生きすることが本当に命を大事にしていることなのでしょうか。本当に命を大事にするということは、一体どういうことなのでしょうか。命を大事にするということは、私というものを支えて、そして、何の文句も言わず、私を支え続けてくれている命そのものに出会うことから始まるのではないでしょうか。