027御遠忌ソングを門徒と共に歌う中で

檉豐

来年は宗祖親鸞聖人七百五十回忌法要が、3月19日より5月28日までの3ケ月間、京都、東本願寺の新しく修復になりました御影堂(ごえいどう)におきまして厳修されます。

私は、50年前の七百回御遠忌の時、専修学院の学生でした。その時、法要のボランティアとして参加しました。配属は参拝部でした。熱気あふれる全国の門徒が群集する様に出会い、そのエネルギーを肌で感じたことを、今日においてもありありと思い出します。来年、法要を迎える今、一寺院の住職として門徒と共に歩むことができるかということを思います。

このたびの御遠忌をお迎えするにあたり、御遠忌テーマ「今、いのちがあなたを生きている」のもと、テーマソング、イメージソングの歌詞を公募し、多くの方から願いのこもった作品が寄せられました。その中から4曲の御遠忌ソングが誕生しした。既にこの曲はラジオ、別院や各お寺で耳にすることがあると思います。その中で「今、いのちがあなたを生きている」と「なんまんだぶつの子守歌」の2曲は、教区、各組のお待ち受け法要の会場で、合唱団と会場のご門徒さんが一緒に合唱する場面があります。

この曲の中には、「なみだがにじにかわったよ みほとけさまもうれしそう」とか「数えきれない人たちに願われ生まれたおまえだよ…」という歌詞があります。そんな私のいのちであるということを門徒と共に歌うことが、私のいのちが「私だけ」を超えて大きないのちのつながりとなる歩みの一歩となっていくことを思います。

私はこの2曲を印刷した紙を、法要カバンに入れ、法事の時にみんなに配り、一緒に歌うようにしています。最初はシーンとしていますが、2回目からは、一緒に声を出してくさだいます。「ご院さん良い歌やね!」と。先日も夏休みお勤めの会のおさらい会の場で、会の50名の子どもたちと一緒に「けんかのあとのなかなおり…」と、力一杯歌うことができました。

せっかく誕生した御遠忌ソングが、様々な研修会・聞法の場で歌われることを念じています。「今、いのちがあなたを生きている」の「いのち」とは、生きとし生ける存在のすべてが、この大地に心豊かに、安らかに生きていくことへの願いであると思います。