002御遠忌に遇う

林政義

みなさん明けましておめでとうございます。私は桑名組明圓寺の門徒です。僧侶でない私が法話というおこがましい話はできませんが、私なりに宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌法要に出遇い、感じたことを話させていただきます。

昨年3月11日に東日本大震災が起こりました。8日後に控えた御遠忌はどうなることかと心配しておりましたところ、本山から連絡がございました。取りあえず第一期法要は取り止め被災者支援のつどいとして、四月第二期法要から始め、五月第三期法要とし、御正当報恩講を御遠忌法要として勤められるとのことでした。

いよいよ4月19日から御遠忌法要が厳修されました。私たちは、28日の御満座法要に役職参拝としてお参りさせていただきました。初めて坂東節の勤行に出遇わさせていただきました。身体を大きく横に振り、前後に振りながらの勤行でした。親鸞聖人が流罪で越後へ流された時、舟の中で波に揺られながら勤行されているお姿と聞きおよんでおります。なお、11月の御正当報恩講の御満座にもお参りするご縁をいただきました。50年に一度の尊いご法要に二度も遇わせていただいた宿縁を大切にしたいと思っています。

御遠忌に出遇い、日頃、信心の浅い私ですが、親鸞聖人のお念仏の教えをさらに聞き深めていきたいと思いました。ある住職から「真宗の寺はお参りするだけではない。聞くところである。即ち聞法の場である」と、お聞きしました。

この御遠忌に出遇えたご縁を大切に、なお一層、聴聞に精進し、お念仏の暮らしをしたいと思います。