014地図

加藤滿

先日一番下の娘を連れて東山動物園に行ってきました。今までいろいろな動物園に行ったことでありますが、その中でも一番広いと感じました。

その動物園の中にはいくつもの案内地図がありました。その地図には、必ず「現在位置」と赤く印されていて、「今、自分のいる場所はここですよ」というように、分かるようになっています。

それは目的の場所に行くには今自分のいる場所はここで、どの道を通っていけば自分の目的の場所に着くかがわかるようになっている。当たり前のことですが、目的の場所が分かっても、自分のいる場所が分からなければ道順は分からないのです。

ですから地図というのは、ある意味で私の歩む道を教えてくれるのであると気づいたことでした。そこで私たちの周りにはいろいろな教えがありますが、自分の居場所を教えてくれる教えは、浄土真宗の教えではないかと思います。

浄土真宗の教えと、他の教えと違っているのは、浄土真宗は私の現在位置を教えてくれていることではないでしょうか。

私たちは現在位置を知らずに、自分の向かっている方向は間違いないと思って生きている。そのことが現代社会の混迷の元ではないかなと思います。

その混迷している現代社会にあって、親鸞聖人の教えによって、今一度、私の現在位置(どのように生きているかを)知り、本当に充実して生きていく方向に向かう時が来ているのではないでしょうか。