014推進員としてどう動くか 

山口晃生

元ラガーマンの平尾誠二さんは「今後あらゆる組織がベンチからの指示を忠実にこなす“野球型”から個人個人が状況に応じて自分で判断を下す“フットボール型”に移行していかざるをえない」と言っておられます。

これは私にも言えることで、我が家は代々寺役をさせていただく等お寺とは密接な関係にあり、父も熱心な聞法者で「教えは若いうちから聞くほどええのや」と口癖のように言っておりました。しかし、その時はそんな父の言葉に反発ばかりでお寺のことは親父に任せとけばええんやと、耳を貸そうとしませんでした。私が46才の時、母が急死、そのご縁で特伝を受けることになりました。特伝は企画立案の後、ご住職を通じて受講者を募ります。そして受講者は案内されるまま指定された場所へ行き、先生の講義を受けます。言わば、前・後期ともベンチの指示通り行動します。私もそのように受講し、帰敬式も受け、一人の推進員として誕生したわけであります。

これからがフットボール型推進員として何をするのか?どう動くのか?が重要な課題です。

まず手次寺の同朋会に参加したのですが、今までの生き方、考え方が次々と壊され、嫌になり欠席することも度々ありましたが、その都度受講法友(なかま)により聴聞の道へ引き戻されました。

そして、何年か過ぎた頃、これは出席するのではなく、させていただくのだ。聞くのではなく聞かせていただく。と変化し、身は同じことをしているのにもかかわらず、心は全く反対向きになってきました。これも両親、住職、講師の先生等、私を念仏の教えに導いてくださった方々のお陰、そして何より聞法を続けてこれたお陰、それらを受けた恩に報いなければならない、返さなければならない。何かしよう、そこで人の嫌がることや地区の役職、門徒会役員等も依頼があれば、頼む側の立場になって私にできることであれば喜んでさせていただこう。また、ボランティア活動にも積極的に参加しよう。現役で仕事をもつ身にはどれも大変なことではありますが、そうすることが私自身の喜びであり、今生きている証(あかし)であり、私にできる恩返しと思って日々頑張っております。